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建設業界で派遣が禁止されている理由4つ|判断が曖昧になるポイントも解説

更新日:2021年3月19日

建設業界では派遣が禁止されている?

建設業界では派遣が違法と見なされるケースがあります。

建設現場では人手が足りない場合に、他の建設業者と協力して従業員を派遣するケースがあります。しかし建設業界では、建設労働者の雇用の改善等に関する法律において「建設業務労働者就業機会確保事業制度」が設けられているため、一般的な労働者派遣は禁止されています。

禁止業務としては、現場での資材の運搬や組み立て、掘削や埋め立て、コンクリート合成などが該当します。

建設業界で派遣が禁止されている理由4つ

建設業界で派遣が禁止されているのはなぜなのでしょうか。

建設業務での派遣は労働者派遣法の4条において禁止されていますが、どのような理由で禁止されているのでしょうか。

ここでは建設業界で派遣が禁止されている理由4つをご紹介しますので、どのような理由があるのか参考にしてみてください。

建設業界で派遣が禁止されている理由1:労働力の需要が安定していないから

建設業界の業務は労働力需要が不安定なため、派遣が禁止されています。

建設工事は発注があった現場を転々と移ることになり、工事期間も長ければ1年以上かかります。また、気候や季節などの環境条件によって影響を受けるため、工事のスケジュールも乱れやすいでしょう。

そのため、いつどこでどのくらいの労働力の需要があるか把握することが難しく、建設労働者の雇用も不安定です。

建設業界で派遣が禁止されている理由2:雇用関係を明らかにしたいから

建設業界では雇用関係を明確にする必要があるため、派遣が禁止されています。

建設業全体の問題として、労働者と使用者の雇用関係が曖昧というものがあります。そのため、建設業界では誰が責任を持つのかといった雇用関係を明らかにすることが必要です。

しかしこの状態で派遣を許可してしまうと、どの責任者の下で派遣労働者が働くのかなどさらに曖昧になってしまうでしょう。

建設雇用改善法とは

建設業では派遣を禁止する代わりに「建設雇用改善法」によって建設労働者の有料あっせんや建設労働者の送出や受け入れ事業を行っています。

建設雇用改善法は建設業界の独自の制度となっており、建設業界での雇用の安定化や明確化を図りながら建設労働者の過不足を解消することができるようになっています。

このように建設業の特性に合わせた制度が設けられていることから、派遣は禁止されています。

建設業界で派遣が禁止されている理由3:労務管理を最新にしたいから

建設業界では労務管理の近代化を進める必要があるため、派遣が禁止されています。

建設業界は不安定な労働環境のため、建設労働者が安定して長く働ける環境を構築し、労務管理の近代化を進める重要性が高いです。

しかし派遣を許してしまった場合、派遣労働者の地位はさらに不安定になるという問題があります。

グレーゾーン解消制度とは

グレーゾーン解消制度とは、実施する予定の事業が法律に違反していないかどうかを事前に確認できる制度です。

グレーゾーン解消制度では先に法適用の有無を確認できるため、規制の対象でないことを明確にしてから新規事業を行うことができます。そのため、グレーゾーン解消制度を活用していくのがおすすめです。

建設業界で派遣が禁止されている理由4:下請けと責任者との関係性が曖昧だから

建設業界の業務は重層的な下請け関係となっており、責任者が曖昧になっているため派遣が禁止されています。

建設工事では基礎工事や足場工事、電気工事など工事の種類ごとにそれぞれ専門業者が業務を行っているケースが多く、複数の業者が共同で建築物を完成させることになります。

そのため工事の遂行や指示を行う責任者が誰なのかはっきりとせず、下請けとの関係も曖昧で、労働者保護が疎かになる恐れがあります。

建設業界で派遣かどうかの判断が曖昧になるポイント5つ

建設業界で派遣かどうかの判断が難しいケースもあります。

ここまで建設業界での派遣は違法になるということについてご紹介してきましたが、実際には違法にあたるのかどうか判断が難しいケースも多いです。

ここでは建設業界で派遣かどうかの判断が曖昧になるポイント5つをご紹介しますので、どのようなパターンがあるのかぜひ参考にしてみてください。

判断が曖昧になるポイント1:緊急性がある場合

緊急性のある事情の場合には違法になりません。

契約上は請負となっていても、自己の指揮命令の元で建設の業務で働かせることは、労働者派遣に該当し違法となります。ただし、災害時等の緊急の指揮命令である場合には、例外的に派遣に該当しません。

判断が曖昧になるポイント2:技術の指導を行う場合

技術指導を実施する場合には違法になりません。

契約上は請負となっていても、自己の指揮命令の元で建設の業務で働かせることは、労働者派遣に該当し違法となります。

ただし、下請業者が元請業者の建設機械を使用して作業を実施する場合、下請業者の従業員がはじめてその機械を使用するというケースもあります。そういった場合は安全性の確保ができないため、元請業者が技術指導を実施することになります。

このようなケースは安全に作業を行うために必要な作業であることから、例外的に派遣に該当しません。

判断が曖昧になるポイント3:建設以外の業務

建設業ではない業務を実施する場合には違法になりません。

建設現場では実際に発注者から指示を受けて作業を行うことも多いですが、指示内容が建設業以外の業務であれば、発注元や元請からの指示も認められるケースが多いです。

労働者派遣法では建設工事に関する作業や準備に該当する業務が違法とされているため、たとえば建設現場での事務処理やCADオペレーターなどは違法に該当しません。

判断が曖昧になるポイント4:労働条件を統一されている場合

労働条件が同じ場合には違法になりません。

契約上は請負となっていても、自己の指揮命令の元で建設の業務で働かせることは、労働者派遣に該当し違法となります。

ただし、建設現場で複数の事業者の建設労働者が集まって作業する場合、作業効率や安全性の確保のために元請業者も下請業者も全員統一されたルールの元で作業を行うケースが多くあります。

そういった現場の場合は、元請業者のルールに下請業者も従う必要があるため、例外的に派遣に該当しません。

判断が曖昧になるポイント5:現場監督・施工管理の場合

現場監督の派遣を行う場合、施工管理のみであれば違法になりません。

前述のとおり建設業に関係しない業務であれば違法にはなりませんが、現場監督を派遣する場合、実際に建設に関する作業を実施するのであれば違法にあたります。

ただし工程管理や品質管理などを行うだけであれば、現場監督の派遣も問題ありません。このようにどのような業務を行うのかを踏まえて判断する必要があります。

建設業界で派遣を雇ったことによって課せられる罰則とは?

違法な派遣だと認定された場合には、1年以下の懲役または100万円以下の罰金刑となります。

建設業に該当しない業務のための派遣であっても、無許可で労働者派遣を行った場合には同様の罰則が科されます。

また、法人の代表者や代理人、使用人、個人事業主の代理人や使用人が同様の違法行為を行った場合にも100万円以下の罰金が科せられます。

建設業界で派遣が禁止されている理由について知ろう

建設業界は労働力需要の不安定さや雇用関係の曖昧さなど、業界特有の事情から派遣が禁止されています。

ぜひこの記事でご紹介した建設業界で派遣が禁止されている理由や、建設業界で派遣かどうかの判断が曖昧になるポイント、派遣を雇った場合に課せられる罰則などを参考に、建設業界での派遣禁止について理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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