人材活用の現場で気になるのは、ミスマッチへの対応。研修担当とEF(エンジニアフォロー)のダブル体制で未経験者活用を推進している夢真では、どのように臨んでいるのだろうか。
大阪営業所のメンバーによる座談会の第3回目は、ミスマッチを防ぐための取り組みなど、現場からの率直な声を伺った。
登場人物プロフィール
名前
大儀和紀 氏
人材開発部 拠点人材開発課 主任。2015年入社。営業を経て、現在EF(エンジニアフォロー)担当
名前
西村文宏 氏
人材開発部 拠点人材開発課 副主任。2016年入社。現場の技術社員を経て、現在は研修担当
名前
岡田久美 氏
大阪営業所 主任。2015年入社。営業担当として、お客様対応を担当
研修担当とEFのダブル体制で未経験者を手厚くフォロー
―技術社員と現場のマッチングでは、どのようなことに気を付けていますか。
岡田:
これまでも取引があり、知っている所長さんなら、その人にどんな技術社員が合うか考えて人選します。物腰の柔らかな所長さんもいれば、そうでない人もいるし。ガッツのある体育会系の技術社員が向いている所長さんもいます。
「こんなタイプの技術社員はいませんか」と西村さんのところにお願いします。
西村:
研修を通じて、技術社員のことはおおよそ把握しているので、それを元に推薦します。
「ぜひ頑張ってきてほしい」という気持ちを込めて送り出しています。
岡田:
何回かやり取りをしていると、研修担当も各社が求める人物像を把握するので、社名を言うだけで見合う人材を勧めてくれます。その見立てが外れることはあまりありません。
西村:
研修担当は直接、お客様と対応することはありませんが、大手企業ほど派遣される人数も多いので、その顔ぶれを見れば各社の傾向は把握できます。
また、契約期間が終わり、会社に戻ってきた技術社員に現場のレポートを提出してもらうので、そこから派遣先の情報を得ています。
―営業と研修担当の的確な連携で、技術社員を送り出しているんですね。それでもミスマッチは発生することがある…。
岡田:
そうですね、「思っていたのと違う」と言われてしまう。
西村:
研修時には、そんなに不平不満を募らせるようなタイプには見えなかったのに、現場でそういう態度があらわになる人もいますね。
大儀:
同じ現場でもミスマッチにならない技術社員もいるし、物事に対する捉え方の問題なので、なかなか難しいものがあります。
ただ言えるのは、技術社員本人の心積もりが大事だということ。私たちは研修を行い、EFがフォローにも当たりますが、「それが当然」と思っている受け身の人はミスマッチになりやすい。
やはり現場に出たら、自分から動いたり、聞いたりしないとできるようにはならないから、その意識は持ってほしい。
未経験者はそもそも知識も技術ないし、できることは限られる。だからこそ、あいさつや言われたことに素直に対応できる気持ちが求められます。それができれば、現場での評価は高まるし、ミスマッチにもならない。
私たちも未経験の技術社員の意識改革にもっと取り組んでいきたいと思います。
―ミスマッチが起きた時にはどのように対応していますか。
岡田:
私は現場の所長さんから話を聞き、EFは技術社員から話を聞き、改善策を考えます。
EFと技術社員の面談に私も加わって、技術社員の言い分を直接聞き取ることもあります。
その後、何らかの対策を講じて、技術社員がそのまま残ることもありますし、本人の意志を尊重するということで、配属替えになることもあります。その意向はお客様次第でさまざまです。
大儀:
同じ会社の別の現場で技術社員と合うところがうまく見つかれば、そことチェンジするようなこともあります。
岡田:
一度ミスマッチが起きたことを機に、私もこまめに訪問して、所長さんの意見や要望をいろいろと聞き、EFに伝えて、状況改善に取り組んだこともあります。
ミスマッチを防ぐには、日頃からのコミュニケーションが欠かせないな、と思います。
具体的な要望を元にしたよりよいマッチング
―現場からどのようなことがあがってくると、人選しやすくなるのでしょうか。
大儀:
「図面が読める人」
「配筋写真を理解して一人で撮影できる人」
「工程管理できる人」
等々、いろいろとあると思うんですが、具体的に言ってもらえると助かります。こんな現場で、このくらいの年齢層の人がほしい、ということも含めて。
それがあれば、たとえ、要望をすべてかなえることはできなくても、何らかの妥協点は見いだせます。そして、「彼はこれならできる」、「この知識がある」、「こういうことを目指しているから、この現場に合う」等、要望に対する提案ができます。
逆に困るのが、中途半端な要望です。要望がボヤッとしていると、こちらが探すのも大雑把になり、いざ、稼働してみたら「これができひんと困る」という話が出てきたりする。ミスマッチも起こりやすいです。
岡田:
そうですね、具体的に言ってもらうことは大事です。
一度、未経験者を入れて、成功すると「この前の彼みたいな感じで」というオーダーもあります。
これも比較的イメージが決まっているので、それに合った人選をするとミスマッチすることはありません。
だから未経験者を使ってもらう時は、最初にどんな人を入れるかが重要だな、と思います。
―金額交渉はどのようにしていますか。
岡田:
お客様も人材に対する予算があるし、夢真にも設定単価があります。
夢真は安さ優先の方針ではないので、安さを前面に出すようなことはありません。ただ交渉の余地がある時期もあるので、相談には随時乗ります。
私たちは未経験者であっても、しっかり研修し、フォロー体制を整えて送り出しているので、その点はお客様にもご理解いただければ、と思います。
―稼働までにはどのくらいかかりますか。
岡田:
着任日と現場の場所にもよりますが、1番最速なのは、依頼から1週間で面談、翌週着任という、2週間パターン
これは現場が大阪や京都、神戸からあまり遠方ではない場合ですね。
大儀:
しばらく先のプロジェクトの人材を早めに探すケースもありますが、夢真としては決まったらできるだけ早く稼働することを望みます。現場が決まっているのに、何もせず待機するのは効率がよくないからです。
「ギリギリになったら、見合う人が見つかるかどうかわからない」という声もありますが、夢真には大勢の技術社員が在籍しています。
何か特殊要因がない限り、見つけられなくなることはありません。全国で5,000名以上の技術社員が活躍する夢真のボリューム感を信頼していただければ、と思います。
大阪営業所の目標は、技術社員1,000名体制
―大阪営業所では今後、どのようなことを目指していきたいですか。
岡田:
これまでも取引があり、知っている所長さんなら、その営業所の共通目標は技術社員1,000人稼働です。
今はベテラン層の登録社員を含め630名なので、倍くらいの数字ですね。
大儀:
確かに大きな数字ですが、今の技術社員のうち、ベテランの登録社員100名を除くと、530名はほぼ未経験からのスタートだったんです。
夢真はそんなにも多くの未経験者を育ててきた。このことをもっと多くの人たちに伝えていかねば、と思います。
未経験者に抵抗がある所長さんもまだたくさんいてます。うまく教えられないという人もいますけど、イマドキ、先輩のやり方を見て覚えろというのは、あまりカッコよくない。
それよりも何らかの形で教えて、未経験者が早くできるようにすることが、現場全体が楽になることだと思います。そのために私たちも懸命のフォローを続けていきたいです。
実は研修やEFなどで技術社員をフォローしていることは、お客様にまだあまりアピールしていません。
確かに最近、EFがこまめに現場を回るようになり、「夢真の担当者は、よう来るな」と思っていただけているかもしれませんが、その成果を具体的な分析に結び付けることはまだこれから。
我々の仕事ももっとアピールして、夢真の充実したフォロー体制を広めていきたいです。
技術社員の存在が私たちの力になっている
―最後に、夢真の仕事のやりがいについて、ひと言ずつお願いします。
西村:
私は1年半の現場経験を経て、研修担当になりました。
その経験も活かし、研修に臨んでいますが、技術社員から「研修内容が役だった」、「仕事が楽しい」という声を聞くと、自分の仕事の存在意義を感じます。
これからも多くの現場で活躍してほしいと思います。
岡田:
未経験の技術社員は、知識と経験を得て、ホントにどんどん育っていくんですよね。その姿に純粋に圧倒されます。
実は頑張っている技術社員の姿が、自分にとってもすごく励みになります。
大儀:
技術社員ってひと言で言うけど、実は十人十色。今までの経験から、「このコ、ちょっと大丈夫かな」と思っていても、稼働してしばらくすると「資格取ろうと思ってんねん」なんて言われると、いい意味で裏切られたな、と思う。そこが面白い。
思い込みだけで物事を進めてはアカンな、と思います。たくさんの技術社員から、いろんな視点を持てるようになったのも、夢真ならではだと思います。
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