研修担当者の3名が夢真の研修体制を語る座談会の最終回です。今回はコロナウイルスによる研修への影響や研修後のサポート、今後の展望などを伺いました。
登場人物プロフィール
名前
羽田 周氏
人材開発部係長 ヒューマンスキル・ビジネスマナー研修担当 2015年入社
名前
田﨑 功祐氏
人材開発部主任 施工管理実務研修担当 2015年入社
名前
茅原 拓也氏
人材開発部主任 CADオペレーター研修担当 2014年入社
コロナウイルスによる影響を受け、オンライン研修も開始
この2年ほどのコロナウイルスによる影響は研修にもありましたか?
田﨑:
三密を避けることを考える必要があり、100名収容できる研修会場でも50名に規制して実施するなど、受講者数と会場のやり繰りに苦労しました。
確かに人と集まることが本当に難しくなりました。
田﨑:
そうです。カリキュラムの中でもグループワークを中止する対応をしたこともあります。また、現場が休業になり待機者が増えたため、通常時の入社時研修だけでなく待機者に焦点を当てた研修も行いたかったのですが、人数制限の都合などで思うような研修ができませんでした。
羽田:
最初の頃はマスクにも慣れなかったです。研修内容を技術者がきちんと理解しているのか、それとも分からなくて困っているのか、マスク越しの表情だけでは判断しづらかったです。
コロナウイルス禍では、Web会議やリモートワークなど働く環境のデジタル化も進みましたが、オンライン研修なども行っていますか?
田﨑:
はい。弊社はコロナウイルスの流行を機に、オンライン研修の実施環境を整備しました。2021年秋頃にはある拠点で実施した研修を配信し、別の拠点やそのエリアの技術者の自宅パソコンで見られるようにするといった地方の拠点同士でのオンライン研修を始めました。
地方の拠点間での研修なんですね。
羽田:
東京ではヒューマンスキル・ビジネスマナー、施工管理、CADの3分野の研修担当者が揃っているので、夢トレでの集合研修で全て指導することができます。
それに対し、地方の拠点では専任の研修担当者が揃わない場合もあるので、別拠点での研修にオンラインで参加することで研修内容を補完していました。
今後はどのように考えていますか?
羽田:
まずは地方拠点間からオンライン研修を導入しましたが、今後は東京の研修内容を地方に配信することにも取り組みたいと考えています。
稼働後も受講者と連絡を取り、現場での活躍をサポート
ここまで入社時研修の内容について伺ってきましたが、研修後の受講者に対して、何かアフターフォローは行っていますか?
田﨑:
技術者と定期的に連絡を取り、アフターフォローをする役割は、EF(エンジニアフォロー)企画推進部のフォローチームが担っています。
フォロー専門の部署もあるのですね。研修担当は受講生とのやり取りは行いますか?
田﨑:
はい、全受講生に対して一律の対応をしているわけではないのでケースバイケースではありますが、技術者が困った時にはできる限りのフォローをしています。
具体的な例を教えてください。
田﨑:
EFチームを通じて現場の困りごとの相談が持ちかけられれば、EFチームを介して回答したり、直接連絡し合うこともあります。
また、入社同期ごとのチャットのトークルームもあるのでそちらで相談を受けることもありますし、そこから個人間のやり取りを行うこともあります。「ゆめチャット」という社内チャットを通じて連絡してくれる方もいます。
様々な形で稼働後も受講生と繋がっているんですね。
田﨑:
はい、相談ごとはいつでも歓迎という気持ちでいます。
CADオペレーターの皆さんとはいかがですか?
茅原:
私も受講生とチャットのトークルームで繋がっているので、様々な相談が持ちかけられます。
例えばどんな相談がありますか?
茅原:
現場で図面を起こしている最中に見たことのない画面になってしまった。でも回りの人たちは出払っていて、他に聞ける方がいない、という状況で「先生、どうすればいいですか」と電話が来ることもあります。そんな時は自分でも同じ画面を開いて、そこから指示しています。
現場でのサポートの役割まで果たしているんですね。
茅原:
画面のスクショを送ってくる方もいるので、スクショに描き込んだり、チャットで操作を指示したりすることもあります。
研修担当の皆さんのサポートがあれば、受講者も心強いですね。
茅原:
私も田﨑さん同様に、研修だけで関係を終わらせるのではなく、CADオペレーターとして活躍する受講生たちをサポートすることで彼らの成長を実感しています。
現場に出た受講者の声は何か聞いていますか?
田﨑:
「研修で習得したことが現場で役立ちました」という声はよく聞きます。分かりやすく伝えることを自分の目標にしているので、現場で使える研修内容になっていたらそれは嬉しいですね。
羽田:
それは研修担当誰もが共通の思いですね。
茅原:
また私は、以前は施工管理の研修も担当していたんですが、その頃の受講生が「現場の朝礼は、研修で習ったのとそのまま同じでちょっと笑っちゃいました」と連絡をくれて、実践的な研修になっているんだなと改めて感じました。
現場の所長さんからの評判は、皆さんのところには届いていますか?
田﨑:
今までは半年ごとに現場の所長さんからアンケートで評価を頂いていたのですが、今年からはより研修の影響が現れる、初稼働が終わったタイミングでアンケートの回答依頼をするように切り替えました。こちらのアンケート結果を集計し、研修内容の見直しも図りたいと考えています。
正式な分析はこれからなんですね。現時点で認識していることはありますか?
田﨑:
技術者にもう少し積極性がほしいという声が多く見られます。
積極性というと、ヒューマンスキルにも関わりますが、羽田さんはどうお考えですか?
羽田:
技術者の立場で考えると、未経験で知識やスキルもない中で現場でどう積極的に動けばいいのか迷うところは多いと思います。その不安を解消するために様々な研修を行ってきましたが、まだ不足している点があるということだと思います。
研修にさらなる改善が必要そうですね。
羽田:
はい。積極性がほしいという声にどう応えるべきか、稼働先アンケートの詳細な分析も併せて、今後さらに追求し改善できればと思います。これからの夢真にどうぞご期待ください。
「圧倒的No.1を目指す」ために、研修も進化させていきたい
今後の方向性が一つ示されましたが、皆さんは今後どんな研修を行いたいとお考えですか?
茅原:
講師が一方通行で教え込むのではなく、受講者の考える力を伸ばすeラーニングは今後も有効活用していきたいと考えています。
また、稼働後に現場が変わる際、利用していたCADソフトの種類も変わることがありますが、新しい現場に入る前にその現場のCADソフトをeラーニングで学び、稼働に備えることもできます。
このように、入社時研修だけでなく新しい現場での稼働時等あらゆる場面においてeラーニングを活用し、現場での対応力を鍛えていきたいと思います。
eラーニングの新たな展開も始まっているんですね。
茅原:
ええ、そうです。将来的には「建設業界で圧倒的人材輩出力を誇る夢真が教えるCADスクール」として、社外展開することもできるのではないかと考えます。
カルチャースクールなどの指導とは異なり、建設業界のノウハウを活かした実用的なカリキュラムを提供できますし、夢真をさらに多くの方に知っていただくきっかけにもなると思います。
施工管理の面から田﨑さんはいかがですか?
田﨑:
eラーニングに関しては施工管理でも有効活用できると考え、現在特別教育として稼働中でも受講できる仕組みを整えています。
新しいツールを活かした研修が各所で始まっているんですね。
田﨑:
茅原さんがおっしゃったCADスクール構想同様、研修を軸として様々なことができると思います。技術者の方が稼働先で自信を持って活躍していただけるよう、今後も多様な視点で検討を進めていきます。
田﨑さんとしては、どのようなことができると思いますか?
田﨑:
夢真も所属している夢真ビーネックスグループには他にも多くの企業が属しています。グループ内でもいろいろな研修需要があると思うので、そちらへの展開も考えられます。
なるほど。研修を通じて目指したいのはどんなことですか?
田﨑:
弊社は経営理念として「圧倒的No.1を目指し挑み続ける」ことを掲げています。この理念を受けて、研修面でもNo.1になりたいと考え始めたのが稼働先へのアンケートです。これにより今まで以上にお客様からの声を聞き入れ、研修内容の向上に努めていきたいと思います。
羽田さんは研修の進化について、どのようにお考えですか?
羽田:
入社時研修後の受講者に対するアンケートは以前から行い、受講者の声を元に研修内容を改善してきました。例として夢トレの開設も受講者意見を参考にしたものであり、受講者の満足度を上げることができていると思います。
その次の段階としては、何を目指していますか?
羽田:
次の段階の手がかりとして始めるのが稼働先へのアンケートです。「圧倒的No.1を目指す」うえでお客様からの評価について高い水準を目指すことは必須だと考えております。
ですから、アンケートを元にお客様の意見も研修内容に反映させることで、現場意見も取り入れた有意義で充実した研修に進化させていきたいです。
最後に皆さんの仕事のやりがいをお聞かせください。
羽田:
研修時に稼働後のことを不安視していた受講生が、入社3~4年目の技術者として現場を引っ張る存在になっていることを聞くと、本当に嬉しいです。「現場でよく頑張っているんだな」と感心しますし、そのように頑張ることができるように指導できてよかったな、と思います。
田﨑:
そうですね。研修で教えたことを元に活躍しているというエピソードは、私たち研修担当者の励みになります。「分かりやすく伝えられたんだな」と、自分でも納得することができます。
茅原:
今はコロナウイルス禍で社内の交流イベントは行われていませんが、以前はイベントで稼働後の受講生と久々に再会することがありました。そんな時に私のことを覚えてくれていて、今の様子を伝えてくれる受講生もいました。稼働先でもしっかり頑張っているという声を聴くと、自分ももっと頑張らなくてはと思いますね。
田﨑:
今はイベントで会うことは適いませんが、「元気に頑張っています!」という連絡が来るだけでも嬉しいです。皆、これからも頑張ってほしいですし、私たち研修担当もそのために力になりたいと考えています。
最後に
研修担当インタビューの第3回目では、コロナウイルス禍における研修や受講生へのフォローについてインタビューしました。
コロナウイルス禍の状況に対してeラーニングという新たな取り組みを行う等の柔軟な対応力、そして稼働先や研修受講生からの意見を取り入れ常により良い研修を目指す姿勢が、弊社の研修の特長に繋がっています。
もし貴社が、施工管理の人材不足に課題を感じているのであれば、ぜひ弊社にご相談ください。
意欲ある豊富な人材の中から、貴社の現場や課題感に合わせた最適な人材をご紹介します。
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