労務安全書類は、建設現場の安全管理のために必要となる書類です。
さまざまな種類の書類が必要となり、作成に時間がかかることもあります。
前編として「再下請負通知書」、「作業員名簿」の作成方法をご紹介しましたが、今回は後編として2つの「持込機械等使用届」の作成方法をご紹介します。
「持込機械等(移動式クレーン/車両建設機械等)使用届」の作成方法
大型重機を安全に使用するために使用する車種、使用期間、場所、運転者などを管理する書類です。
対象となる車種は、移動式クレーンの他、ブルドーザー、パワーショベル、高所作業車などです。
持込会社名には、重機を持ち込む会社名を書き、その会社が何次下請け会社になるのか( )内に数字を記入します。
使用会社名は、実際に重機を使用する作業員が所属する会社名を書きます。
持込会社名と使用会社名が異なるケースもありますので、注意しましょう。
自主検査有効期限、移動式クレーン等の性能検査有効期限、自動車検査証有効期限の欄は、いずれも有効期限を記入します。
重機を使用する工事期間中にこの有効期限が切れることのないよう十分な注意が必要です。
自主検査帳票、車検証、任意保険の証書のコピーも提出が求められますので、忘れずに添付するようにしましょう。
「持込機械等(電気工具・電気溶接機等)使用届」の作成方法
工事に持ち込む電気工具や電気溶接器具について、現場で使う機械の種類を把握し、安全に管理するための書類です。
会社で機械を所有しておらず、レンタルで使用する際にも作成が必要となる書類です。
持ち込む機械名は商品名ではなく、「溶接機」、「ウインチ」などの分類名を記入します。
規格・性能欄には、ボルト数やワット数を記入し、機械によって対応重量、ベルトの長さや幅などを記入します。
管理番号・受付番号欄は、自社で設定した機械の管理番号を上段の管理番号欄に記入します。
下段は元請け会社が記入するので、空欄にしておきます。
持込時の点検表にある番号は、先に記入した機械の順番と合わせます。
最初に溶接機を記入した場合は、1の列に溶接機の点検事項をチェックしていきます。
点検をし、問題のなかったものについてはチェックを付けていきますが、絶縁抵抗測定値の欄については、チェックマークではなく、点検時の測定値をメガオーム(MΩ)で記入するため注意が必要です。
事故を防ぐために
重機や電気工具などは、工事に欠かせないものではありますが、使用方法を誤ったり点検がおろそかになっていたりすると、重大な事故を引き起こす可能性があります。
いつ、何を、誰がどのように使うのか、車両や電気工具の点検の状態もしっかりと確認し、工事が安全に進められるよう正確に書類の作成を進めましょう。
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