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建設業の離職率が高くなってしまう理由10個|離職率を下げるためのポイントも

更新日:2021年3月31日

建設業界の離職率はどのくらい?


「離職率」とは、その職業に就職した人がその後どのくらい辞めているのか、という割合を示しているものです。

建設業界の離職率は高いと言われていますが、厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(平成28年3月卒業者の状況)」によると、大学卒で27.8%・高校卒で45.3%となっています。これは大学を卒業または高校を卒業した後、新卒で就職して3年以内の離職状況です。

高卒離職率が特に高い


大学卒での平均離職率は32.0%で建設業は27.8%と平均離職率より低い離職率であるのに対して、高校卒は平均離職率39.2%に対して建設業は45.3%と平均離職率よりもかなり高い離職率になっています。

建設業の離職率が高いとは言いますが、実のところ大学卒についてはそれほどではない、というのが実情です。ただ高校卒の場合は、他産業と比較してかなり高い離職率となっています。

建設業の離職率が高くなってしまう理由10個


建設業の離職率は高いとよく言われているのですが、その理由は何なのでしょうか。ここではよく言われている建設業を離職する理由について、10個紹介します。

近年、どこの業界でも人手不足と言われていますが、建設業が人手不足になった理由として、離職率の高さも影響していると言われています。そんな風に言われてしまう理由について、見ていきましょう。

1:休みが少ない

建設業の離職率が高い理由としてまず挙げられるのが、休みが少ない、週休2日が浸透していないという理由です。現在、週休2日制を実施している企業は多く、それに伴い休日も増えているため、仕事ではなく家族との時間や自分の時間を大切にする人も増えている傾向です。

建設業界では週休2日制の浸透を目指して、2021年度末までに土日の建設現場を閉所することを目標としています。

2:家族や友人と休みが合わない

週休2日制が建設業に浸透していないということは、土日が休みなことが多い家族や友人たちと休みの日が合わず、一緒に過ごせないといったことが離職の理由になることがあります。

家族や友人と休みが合わないと、一緒に遊んだり旅行に行ったりすることが難しくなるでしょう。現代では仕事と同じくらい家族や友人との時間を大切にする人が増えているので、そういったことも離職する理由の1つとなってしまいます。

3:長時間労働になることが多い

建設業は長年の慣習で残業や休日出勤が当たり前のように行われていることから長時間労働になりやすく、そのことが離職率の高さの原因になっています。

建設業の労働時間は、他の業界と比べて約1.2倍です。納期を守るために残業したり休日出勤したりすることが半ば慣習化しており、現在もその傾向が続いているのでしょう。

4:人間関係が難しい

どこの業界にも人間関係の問題はつきものですが、建設業では様々な職種の人がおり、この人たちとの人間関係が難しいとよく言われています。

まず前提として建設業の高齢化も人間関係の難しさに影響しております。そのため考え方や価値観も大きく異なっていることが珍しくありません。

このことから、少数の現場で良好な人間関係を築くのが難しく、離職率を高める原因の1つになっています。

5:体力面が厳しい

建設業の現場では、暑くても寒くても雨や雪が降っていても同じように仕事をしなければならない、といった体力的に厳しい面があることが、離職率が高い理由の1つになっています。

建設業でも体力的に楽な仕事がない訳ではありません。しかし常に屋外での仕事となる点や体力的にかなりきついと言われる仕事が多いことなどが、建設業は体力面で厳しいと言われる原因となっているのでしょう。

6:納期が厳しすぎる

建設業では、どんな理由であっても遅らせられないなど納期が厳しく、残業や休日出勤、悪天候の中でも作業しなければならなくなるといった労働環境が離職率に影響しているとも言われています。

建設業の現場は屋外がほとんどでしょう。屋外であるからには、どうしても天候の影響を受けてしまいます。しかし天候に関わりなく厳しい納期があると、納期を守るために労働環境が悪化しがちです。

7:発注元からの要求がきつい

建設業の場合は発注元(施主)から色々と要求されて応えることがきつかったり、無茶な要求をされたりして両者の間でトラブルが起こることがあります。

例えば設計変更で余計な工程が増えたり、過度の要求をされたりといったケースがあります。発注者・受注者間には国土交通省の建設業法令遵守ガイドラインがありますが、それはガイドラインを策定しなければならないほど問題になっている、ということでもあるでしょう。

8:給料が見合っていない

建設業で離職率が高いと言われる理由の1つには、労働に対して給料が見合っていない、給料が低いといった理由があります。

建設業は長時間労働や休日が少ないといった働く上でのデメリットがあるのにもかかわらず、給料がその分だけ高い水準にある、ということはありません。仕事がきついけれど給料が高いのではなく、仕事はきつい上に給料も安い、という不満が離職に繋がっているのでしょう。

9:評価制度に不満がある

建設業では実績によって評価されますが、評価されるためには少しのミスも許されないなどの評価制度に馴染めず、不満を持つ人が多いということも、離職率の高さの理由の1つでしょう。

建設現場では少しのミスでも全体に影響を与える可能性があるなど、かなりシビアな面があります。評価制度は実績によりますが、実績を積むことが容易ではないことも理由になっているのでしょう。

10:新卒者への負担が大きい

建設業の現場では少人数での作業となることが多く、新卒者であっても1人分の責任が課されることがあるため、離職率を高める理由になってしまっているでしょう。

現場が高齢化しており人間関係が難しい上に長時間労働で仕事の負担も大きいとなれば、建設業は新卒者にとって負担が軽い職場とは言えません。1つだけでなく、多くの負担が合わさって過大な負担と感じてしまう人も少なくないでしょう。

離職率を下げるためのポイント7つ


建設業は人手不足に陥っていますが、その原因の中に離職率の高さもあることは間違いないでしょう。人出不足を解消するためにも、離職率を低下させるための取り組みをすることは必須と言えます。

ここではどのようなことをすれば離職率を下げられるのか、7つのポイントを紹介します。

1:福利厚生を整える

建設業の離職率を低下させる取り組みとして、社会保険に加入させることや福利厚生を充実させることで、労働環境を整える必要があるでしょう。

建設業における雇用形態では、建設業に従事する雇用者のうち2割程度は非正規雇用となっています。非正規雇用には福利厚生が充実していないという特徴があるため、福利厚生を整えることで建設業からの離職率を下げられる可能性があるでしょう。

2:社員の年齢層を幅広くする

建設業では人出不足な上に高齢化が進んでいることから年代が偏りやすいため、女性社員や外国人を積極的に雇用することで社員の年齢層を幅広くしましょう。

いきなり人出不足が解消するということは、考えづらいものです。そこで眠っている人材活用として女性の雇用や、外国人建設就労者受入事業が人手不足解消、社員の高齢化を防ぐ方法として推進されています。

3:勤務時間を正しく管理する

建設業では他産業よりも長時間労働で、週休2日制が浸透していないことが問題と認識されています。そのため、週休2日の徹底や仕事量を適切にして勤務時間が増えすぎないよう、適切に管理することが求められるでしょう。

この問題は広く知られているため、国土交通省では週休2日モデル工事の拡大や生産性の向上の取り組み、日本建設業連合会では2021年度末までの建設現場土日閉所といった目標が掲げられています。

4:完全週休2日制を導入する

建設業に休みが少ないことは知られている話なので、週休2日制にして休日を確保することが離職率を下げるポイントになるでしょう。

日本建設業連合会では現在、完全週休2日制を導入するために、働きたくても働けないよう建設現場を土日閉所する目標を立てて推進しています。これは、休日があっても建設現場が開いていれば働きに行ってしまうため、完全に全てを閉所して休日を徹底させる目標です。

5:若い社員の話が聴ける環境を整える

建設業では若い社員とそうではない社員との年齢差が大きい傾向にあるため、若い社員の意見を積極的に聞いてコミュニケーションできるように環境を整えます。

若い社員にいきなり話せと言っても、なかなかすぐに本音を話してはくれません。若い社員の話を聞くためには日ごろからコミュニケーションをとることや、話をしてきたら真剣に相手をする、といった話を聞く側の態度も重要です。話しやすい環境を整えていきましょう。

6:採用時に長く働ける人を採用する

新卒採用時に本当に建設業を希望している人なのか、自社とマッチしている人なのかをきちんと把握して、長く働き続けられる人を雇うようにしましょう。

相手の希望と自社の状態が異なっていればミスマッチとなり、会社は長期間勤務を望んでいても相手はそうではなく、早期退職に繋がってしまいます。ミスマッチを防ぐためにも、会社の仕事や働き方について正しく伝え、理解が得られるよう努めましょう。

7:ICTなどを利用した業務の効率化

建設業では長時間労働が常態化しているため、ICTのような新しい技術を用いて業務を効率化していくことで、より若い社員が活躍しやすく離職しにくい職場作りを目指しましょう。

ICTを使えば遠隔で作業指示ができること、全員への情報の共有が容易になるなどのメリットがあります。人手不足の解消、長時間労働解消のために、業務の効率化を図るべきでしょう。

建設業の離職率が高い原因を理解すれば改善できる


建設業は長らく、長時間労働や週休2日制が徹底されていないなどいわゆる3K(きつい・汚い・危険)のイメージがありました。離職率が高いと言われるのも、主にこれらの理由によるところが大きくなっています。

建設業の離職率が高いのは相応の原因があるため、これらの原因を理解し対処していければ、離職率を改善し人手不足解消に繋げていけるでしょう。

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