
建設工事でも最も大切なことは、安全に無事故で仕事を終えることです。
そのため建設現場ではさまざまな安全対策がとられていて、労務安全書類もそのひとつです。
労務安全書類はグリーンファイルまたは安全書類と呼ばれることもあります。
下請業者は、この労務安全書類を元請業者に提出することが義務づけられています。
安全書類にはさまざまな種類がある
安全書類の様式は、全国建設業協会でも作成していますが、大手ゼネコンは自社で様式を作成していて、それを下請業者などに使ってもらっています。安全書類は約20種類あります。
持ち込んだ建機や安全衛生計画、商業員名簿も
安全書類には何が書かれてあり、何を書くのでしょうか。
安全書類のひとつである「持込機械等(移動式クレーン/車両建設機械等)使用届」は建設現場で移動式クレーンなどの建機を使う下請業者が作成し、元請業者に渡します。
この書類により元請業者は、現場にある建機がどの業者のどの工程のためのものかが分かります。建機は大型でパワーがあるので、現場で事故を起こすと大災害になりかねません。そのため元請業者も管理する必要があるのです。
安全衛生計画書も安全書類の一種で、現場から危険をなくし健康的に働ける環境にするための施策を書いた書類です。
工事に関係のない人が現場に入ってくると、作業員が危険にさらされたり侵入者自身にも危険が及んだりします。そこで作業員名簿も安全書類に入っています。下請業者から作業員名簿を集めれば、元請業者は建設現場に入ってよい人物を把握することができます。
これらの書類は5年間 保存しなければなりません。
まとめ
安全書類には上記で紹介した書類のほかに、以下のようなものもあります。
この種類の多さから、現場で安全にかかわることはすべて書類にまとめて元請業者に報告しなければならないことがわかります。
「書類で管理する」ことも、安全対策の重要な手段のひとつなのです。