型枠大工とは?
コンクリートの建物を建設する際、コンクリートの形を固定する型枠が必要です。この型枠を組み立て、解体するまでの一連の作業を行うのが型枠大工です。
建物の大枠となるコンクリートの外壁建設の作業を全て行う仕事であるため、建設現場において特に重要なポジションにいると言えます。
型枠大工の仕事内容
まずは建物の設計図を基にどのような型枠を作るのか、図面を作成します。次に木材の板を加工して図面通りの寸法のパネルを作成し、それを現場で組み立てます。この時、組み立てたパネルが歪んだりコンクリートが漏れ出したりすることのないよう締め付けという作業を行います。
最後に組み立てたパネルの中にコンクリートを流し込んで、コンクリートが固まった後に型枠を解体して終了です。
このように型枠の設計から組み立て、解体までコンクリートの外壁作りに関わる全てが型枠大工の仕事です。
型枠大工に必要な道具
まずはパネルを加工する際、板の寸法などを測るのに使う差し金、そしてどこを切って穴を空けるか印をつける墨壺があります。そして実際に板を加工する鉋、鋸、錐が必要です。
また、加工したパネルを組み立てる際に使う釘締め、ハンマー、バール、電動ドリル、ポンチといった道具やフォームタイ廻し、クランクタイ廻しといった道具、そしてスケールや下げ振りといった計測に使う道具も必要です。
型枠大工の仕事は多岐に渡るため、このように仕事にはたくさんの道具が必要となります。
型枠大工の年収とは?
このように重要な役割を担う型枠大工の年収はどのくらいなのか気になる方も多いことでしょう。
これから全国平均だけでなく、地域や年齢による違いなどの型枠大工の年収ついて紹介していきます。
型枠大工の平均年収
厚生労働省が2019年に行った賃金構造基本統計調査によると、型枠大工の平均年収は全国平均で388.4万円です。
一般的なサラリーマンの平均年収が約440万円であることを考えると、それに比べて少し低めの金額と言えます。
型枠大工の地域別年収
型枠大工の平均年収を都道府県別に見ていくと、一番高いのは石川県の596.1万円で、北海道の560.3万円や静岡県の527.8万円と続いていきます。
反対に一番低いのは佐賀県の平均年収192万円で、熊本県の213.1万円がそれに続きます。
全体的に東日本の方が高い傾向がありますが、そもそも数十人しか型枠大工がいない県もあるため、地域ごとにかなりばらつきが大きいです。
型枠大工の年齢別年収
年齢別に見ていくと、20代前半の平均年収が一番低く280万円代で、そこから歳を重ねるにつれて上がっていき、40代前半の505万円を境に、それ以降は下がり400万円前後となってしまいます。
そのため型枠大工の平均年収が1番高い年齢は40代前半です。
型枠大工の採用を考えるポイント
これまで型枠大工の平均年収について紹介してきました。型枠大工の採用を考えるときにはどのようなことをポイントにしていくと良いのでしょうか。
これから、型枠大工の採用を考えるポイントについて紹介していきます。
年齢制限
型枠大工の求人をかけている企業は多いですが、経験者を積極的に呼び込むため年齢の上限を設けていない企業も多いです。また、足場などにのぼるための年齢制限を検討することも重要になってきます。
募集の目的を考慮して必要であれば年齢制限を活用しましょう。
業務の範囲
基本的には型枠の作成から組み立て、解体まで型枠大工の業務全般を仕事内容として募集をかけている企業が多いです。
特に正社員の求人では長期間に渡って人材育成を行うことが前提となっているため、全般的な業務を行うことを前提に採用を行う企業が多いです。
安全面を考慮して年齢が高い場合は、足場のかからない業務に携わることをあらかじめ決めておくと良いでしょう。
型枠大工の日当相場とは?
型枠大工の日当は、経験者であれば1~2万円、初心者であれば1万円弱というのが相場です。求人は日当が多いですが、月給で募集しているところは23~45万円ほどが相場です。
また、経験者や優れた技術を持っている人には優遇措置をとっている企業も多くあります。
型枠大工の年収の相場について知ろう!
これまで、型枠大工の平均年収や型枠大工の採用を考えるポイントについて紹介してきました。
年収で幅が出てくるのは年齢による差の他、経験や資格などが考慮されるためです。特に交友関係が広く営業的な役割を担える人や、業務の効率を上げるような提案を行える人は給料が上がることが多いです。
そのため、同じ型枠大工であっても個人ごとに年収にはかなり差が出ると言えます。求人の募集をする際は、目的に沿って必要があれば年齢制限を活用していきましょう。
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